『SILENT HILL: Townfall』(サイレントヒル:タウンフォール)クリア後レビュー(ネタバレなし)
『SILENT HILL: Townfall』をクリアしました。
良ゲーだけど、一部、鬼畜ゲーって感じでした。
難易度「ノーマル」で、あちこち探索しながら謎解きでかなり手こずって、クリアまで約22時間でした。
スムーズに進めれば、初見でも16時間前後でクリアできそうな印象でした。
今作は、謎解きが難しい! いや…なんなら、謎解き以外も難しい!
もう、ホント色々と言いたいのですが、とりあえず順番に感想を述べていきます。
社会派の大人なストーリー
舞台は1996年のイギリスにある架空の孤島「セント・アメリア」。
いわゆる、漁業で栄えた海辺の町でしたが、今では、常に不気味な霧が漂う誰一人いない町になっています。
主要キャラクターは3人。チャプターによって操作する人物が変わります
サイモン・オーデル
本作の主人公で謎の声に呼ばれるように島に漂着した黒人男性。
記憶があいまいで、なぜか左手の甲には点滴の針が刺さっているという状況。
ゾーイ・エリス
島の診療所に勤める看護師の女性。
常に消極的で自信なさそうだが、人を救うためなら危険もかえりみない芯の強さがある。
リチャード・ショー
サイモンを島に呼んだと思われる男性。
現在のセントアメリアの状況やサイモンの過去などを知っているようだが…。
物語は社会派の色が強く、描かれる出来事は「現実でもありそう」な生々しさがあります。
一見、難しそうな内容ですが、物語の展開や演出は比較的ストレートで分かりやすく、先が気になる魅力もあります。
好みは分かれそうですが、政治的な陰謀を扱う物語が好きな人には刺さりそうです。
CRTVを使ったステルス
今作は、一人称視点のステルスゲームで、サイモンは「CRTV」、「ゾーイ」はポケベルで敵をサーチしながら進んでいく流れです。

※操作キャラの左側にCRTV/ポケベルが出るようになっています。
CRTVを頼りに敵の位置を把握して、空きビンやレンガを投げて音で誘導しつつ、時には武器を持って戦う。
全体的に暗くて敵がどこにいるか分からないことも多く、その視界の悪さも相まって、臨場感と没入感が非常に高く、ただただ「怖い」です。
また、島で入手できるドキュメントを見つけることで、島の歴史や住民のことなどを知ることができる収集要素もストーリーの補完に一役買っています。
良かったところ
ストーリーの良さ
良くも悪くも人間くさい物語で、登場人物の心理が妙に刺さります。
例えば、仕事で失敗して報告しなければいけないときの「なんとかならんかなー」と、ついごまかしたくなる…あの心理に近い気がする。
あのー…現実の私にダメージを与えないでくれませんかねー(# ゚Д゚)
操作を体験できるイベント
ストーリー中には、医療機器や機械の操作パネルを自分で動かす場面があります。
薬の種類や投与量、注入速度を設定したり、レントゲンで撮影する部位に合わせて電圧や電流を調整したり。
いちいち設定する項目が細かく、ちょっとした看護師体験をしているような感覚でした。
こうした操作は面倒そうに見えますが、実際にやってみると意外と面白かったです。
歯ごたえのある謎解き
こちらは完全に表裏一体です。
今作は、謎解きが多く、誇張抜きで「難しい」です。
難しくても「自☆力」でクリアできたときには、他のゲームにはない達成感があります。
気になったところ
歯ごたえのある謎解き
なめてんのか…ってくらい難しい謎解きがあります。
私の場合、自力で解けなかった謎解きが4つあって、難易度をヒントありに切り替えても分からなかったです。
例えば、大量のレバー操作をするところなんか、レバーが多すぎて、どれがどの位置に対応するのか把握できずに1時間悩んで心が折れて攻略サイトに頼ってしまいました(´;ω;`)ウッ…

※部屋の3方向を埋め尽くすレバー
謎解きを難しくするために、レバーの数や位置関係まで複雑にしているように感じました。
他にも答えを見ても「なるほど」と思えないものまであって、「どうしてこうなった」と怒りすら覚えました。
最初は、ちょっと難しい程度で「歯ごたえあるな」と感心してたのですが、後半でプライドをズタズタにされました( ノД`)
総評
正直、謎解きには「なんて書いてやろうか」と思うほど苦戦しました。
それでも、最後まで遊んでよかったと思える物語でした。
今回のエンディングには、何かを諦めたような、ぽっかり穴が空いたような後味が残りました。
やっぱり…最後はサイレントヒルだったなぁ…。
声優の演技も見事で、特にゾーイが医療活動中に罵られる場面は、彼女の諦めに似た感情も相まってプレイしている私までつらくなりました。
他にも色々あるのですが、終始、開発者の手のひらで踊らされっぱなしでしたね。
社会や人間の弱さを描く、メッセージ性の強い作品なので、心をえぐられるような話が苦手な人には勧めにくいですが、社会派の物語や、遊んだ後も考えさせられる物語が好きな人にはおすすめできます。
個人的には、物語に漂う哀愁と一人称視点ならではの怖さがとても好みでした。
